アーユルヴェーダ病院で入院治療(パンチャカルマ)を体験するには

NPO法人ヴェーダビージャムではインドのアーユルヴェーダ病院とのつながりを活かし、現地でのパンチャカルマもしくはリラックストリートメントをご希望の方に、情報提供と手続きの代行を行なっております。

ご紹介できるのはマハーラーシュトラ州プネに所在する病院で、現地ではマラティ語、ヒンディー語、英語が一般的に話されていますが、必要な方にはドクターとのコミュニケーションに必要な英語での通訳、翻訳業務も併せてご提供します。

アーユルヴェーダの治療の特徴

現代医学は対処療法と言われます。たとえば腰痛や膝の痛みに対しては、痛み止めを飲んだり注射をすることで症状の緩和を目指します。

一方、アーユルヴェーダではなぜ痛みがあるのか、その原因を探ります。痛みの治療とともに原因因子を取り除き、弱くなった部分を強くすることで再発を防ぎながら体調の回復を目指します。時には時間がかかることもありますが、こうした根本的な解決によって心身の調和と均衡をとることを重要視しているため、原因となるような食事内容や生活習慣を見直すことも必要とされます。

この理論に従って適切に行われた浄化治療では、毒素や老廃物と病気の根源が取り除かれるため、肌艶が良くなる老化防止感覚機能の改善体組織や精神面の安定消化力や免疫力の向上が得られると言われています。

発汗方法の模型
薬草ペーストを塗布する治療

インドのアーユルヴェーダ病院の治療プログラム

治療プログラムには大きく分けて2種類あります。

1.パンチャカルマ(浄化療法)

ヴァマナ(催吐法)、ヴィレーチャナ(瀉下法)、バスティ(浣腸法)、ナスヤ(経鼻法)、ラクタモークシャナ(瀉血法)などの治療を医師の判断に基づいて計画的に行うことで、体内に蓄積した毒素バランスの悪さを排出し、体内を浄化する方法です。症状によっては治療ができない季節もあります。また治療が終わった後も浄化された体を整えるために正しく食養生することが必要となります。

2.一般的なトリートメント(ウェルネストリートメント)

消化を健全にすることや適切な運動を取り入れたり、パンチャカルマの前処置として行われるいわゆるオイルマッサージのスネーハナ(油剤法)とスヴェーダナ(発汗法)だけでも十分な効果を得られる場合が多いです。特に症状に合わせた薬用オイルを使うことで効果を高めることができます。

患者を待つトリートメントルーム
部屋で必要な治療を準備するドクターと看護師

ワゴリにあるBSDTパンチャカルマセンター

ご紹介できる病院はこちらです。

BHARATIYA SAKSKRITI DARSHAN TRUSTパンチャカルマセンター

(バラティヤサンスクリティダルシャントラストBSDT)

病院正面玄関
玄関前の東屋

マハーラーシュトラ州プネ市ワゴリという場所の63エーカー(約8万坪)の土地にアーユルヴェーダ病院と西洋医学病院が併設されている他、寺院、霊廟、アーユルヴェーダ薬局、牛小屋、オーガニックの畑などが点在しています。1954年に、古代から伝わるインドの文化をこの地から世界に発信することを目的にBSDT財団は設立されました。こちらの病院でのパンチャカルマは2週間からとなります。

パンチャカルマ病院で治療

BSDT作成のパンチャカルマセンターの紹介動画

ワゴリのアーユルヴェーダ病院で治療するには

申し込みをして帰国するまでの手続きは大体以下のような流れになります。

1.病院に滞在したい旨の連絡をする
2.主訴(困っている症状)や病歴などを記入した問診票を病院に送ってビデオ面談の日程を決める
3.ビデオ面談(約15分)で資料をもとに医師が問診し、治療が可能かどうか決定する
4.渡航が決まったら日程を確定させ飛行機のチケットを手配する
5.必要な書類や持ち物などを用意する
6.治療日前日にワゴリに移動して入院し、再度問診(約20分)を受ける
7.治療日初日から必要な検査を行いながら治療を受ける
8.退院して帰国する
9.しばらく食養生を続ける

病院とのやりとり、たとえば問診票の記入やビデオ面談、入院してからの検査や治療方針の説明、回診でのやりとりは基本的に英語になります。英語でのコミュニケーションに問題のない方は直接現地へお問い合わせの上、ご希望をお伝えください。

また、こちらはサトヴィックアーユルヴェーダスクールの佐藤真紀子先生が長年にわたって師と仰いでいる、インド屈指の脈診の名医サダナンダ・サラデシュムク先生が院長を務めている病院です。佐藤先生ご自身が同行されるパンチャカルマ体験プログラムも年に2回開催されていますので、一人で行くのは不安という方はそちらをご確認ください。加えて、佐藤先生が作成された治療のガイドブックを現地で購入することができます。お一人で現地に行かれる方はこちらをご利用されることをお勧めします。詳しくはこちらのページをご覧ください。

鼻詰まりなどの軽微な症状にもすぐ対応
朝と晩の回診では血圧や体調のチェック

パンチャカルマ治療を受ける方への日本語サポート

一方、自分のスケジュールで渡印したい、英語ではなく日本語で必要な資料を読みたい、英語での問診に通訳が必要、インドが初めてなので文化的な慣習に心配がある、アーユルヴェーダの治療や検査が初体験で不安がある場合などはお問い合わせください。上記の申込から帰国までの流れに沿って、私たちが提供できるオンラインサポートは以下のような内容になります。

○病院との間に入って連絡
○問診票の翻訳
○ビデオ面談や問診の通訳
○渡航の準備やスケジュールへの助言
○必要な書類や持ち物をご説明
○必要なタクシー手配のお取次
○検査での必要事項のご連絡
○医師へ症状の説明
○アーユルヴェーダ製品購入のお手伝い

最初の申し込みから帰国までのフルサポートが必要な方、もしくはすでにワゴリに行かれたことがある方や、パンチャカルマのリピーターで問診の通訳のみといった部分的なサポートだけが必要な場合なども、どうぞお気軽にお問い合わせください。

なお、当法人は旅行業者ではありませんので、航空券などの手配、現地で移動するための交通手配、宿泊施設の手配、その他の旅行業法に違反となるような行為は代行できません。

アーユルヴェーダドクターや看護師がカルテを確認
どなたも美味しい!と絶賛していた病院食の一例

ワゴリでのパンチャカルマ治療の様子を知る

2024年7月に実際にパンチャカルマを受けた時の投稿はinstagramnoteにも載せてありますので、ご参考に読んでみてください。また、Ayurveda Everydayにも同時期にパンチャカルマを受けたMOMOさんの治療体験記が投稿されていますので、こちらもご参照ください。パンチャカルマの詳しい内容が分かると思います。

ワゴリでパンチャカルマを受けた方の感想

下記はワゴリでパンチャカルマを受けた方がSNSで書かれた文章です(こちらに転載することを許可していただきました)。どうぞご一読ください。

【パンチャカルマを終えて】



1ヶ月のインド滞在を終え、帰国しました。

3週間のはずが4日も延長し、計25日間となったパンチャカルマ治療。
食べること、排泄することに集中した毎日。


とても得がたい体験となりました。



まず結果として
不調だらけだった身体が、『絶好調』と言えるほど改善したこと。


頭痛、肩こり、首、腰の痛みや、消化不良で身体の中に硬い何かが詰まったようないつもの苦しさが気がつけば消えていて、そして何よりも驚いたのが、血液検査の数値が劇的に改善したことでした。



身体もかるく、目もクリアだし、身体の内側から赤ちゃんに戻ったようにふわふわです。



まさに【REBORN】



昨年から学んでいる京都のインド料理教室で、パンチャカルマというものがあるということを耳にしたのがこの春。


アーユルヴェーダの知識がほぼ無い私ですが、なぜかその時『これは絶対に行かなあかんやつや』と直感し、行ける時に行こうと即決したのでした。



もちろんこの年齢なので行ってから大きな病気が見つかったり、体調崩したりの可能性も覚悟の上、その場合は強制送還、又は家族に迎えにきてもらうこともやむなしと考えていましたので、何ごとも無く、むしろ絶好調で最後までゴールできたことを本当に嬉しく思います。



それにしてもアーユルヴェーダは本当に奥が深く、その世界観に驚くばかり。
哲学でもあり、宇宙論、占星術とも結びつく、古典と科学の融合した世界。
その5,000年以上とも言われる古代インドの伝統医学が現代にも通用する医学として脈々と受け継がれているのです。



アーユルヴェーダ医師免許はインドの国家資格であり、私がお世話になったサダナンダ先生はインドでもトップクラスの名医。ホスピタルにもたくさんの医学生が学びにきていましたし、サダナンダ先生の診察がある日は外来の患者さんで待合室が溢れていました。



アーユルヴェーダの治療は、【個人の体質】や【その人に今起こっていること】にフォーカスし、【その症状を引き起こした原因】を模索し問題解決を図るという、西洋医学とは違う視点での治療。



薬草の力で身体に不必要なものを解毒したり、場合によっては医療用ヒルを使って悪い血を抜くなど、季節や曜日など天体の動きとも一体になったアーユルヴェーダ医療には、長い5000年の歴史の上に積み重なった叡智が詰まっていました。



1番印象に残ったのは、滞在中、満月の夜にサマディで祈りを捧げた日、ドクターが話されたこと。



人間というものは、車が欲しい、お金が欲しい、広い家に住みたい、などといった欲望を願いがちだけれども、



【人間に生まれたことこそが最大の祝福】



私たちには人間として生まれた本来の使命があり、その使命を、命を使いきるために健康な身体でいさせてくださいと祈るのが大事なのだと。



つまりパンチャカルマとは、アーユルヴェーダの叡智で身体を健康にし、本来の使命を生き切るためにスタートを切る、そのための場所なのだということ。



ちょうど世界もパンチャカルマの最中にあり、このタイミングで自分もパンチャカルマ。
身体だけでなく、心や思考からも不必要なものを手放し、ここからがスタートなんですね。



生まれて、生きて、最後には消えて無くなるのだけど、どう生きるかという永遠のテーマをまた突きつけられたインド旅となりました。



BSDT’s Ayurved hospitalのサダナンダ先生、ドクターチームの皆さま、マウシーたち、みんなすでに懐かしい。健康にして下さり感謝しています。



そして最後にこの機会を作ってくださった京都・桃草舎@tososha.momoのモモ先生、親身にサポートしてくださった@vedabeejamのちこさん、そして現地で仲良くして下さった全ての皆さまにも心から感謝申し上げます。

ありがとうございました。

<KさんのSNSより転載>

パンチャカルマの日本語サポートを受けられた方の声

これまでに当法人が行なったサポートを受けた方の声をまとめました。

「今回ヴェーダビージャム様のサポートを受けて心温まる最高の滞在ができました。

私は今まで英語自体に対しての不安はありませんでした。ただ初めてのインドで仕事でもインドの方の英語はいつも聞き取りづらく苦戦していたため、サポートを希望しました。


それでも本当に必要かな?とも考えましたが、渡航前のビデオコールで先生とお話しする際、サポートを受け、ああお願いして良かった!と心底思いました。


インドの英語が聞き取れないだけでなく、体に関する単語を知らないことに気づいたのです。

また、英語自体は1週間もすれば慣れますが、サポートを受けたことで一番良かったのはほかにあります。それはサポートをしてくださる方がアーユルヴェーダやここでのパンチャカルマのことはもちろん、彼らの文化や習慣など大切にされてる根底の考えの知識をお持ちだったことです。

インドでは相手を尊重し我慢して言わないよりも、相手を信頼して自分の意見伝えてみることが大切だと感じました。行ってみての体調の良し悪しもありますので、そんな時に相談できる方がいるとわかっているだけで、安心して過ごすことができて大変満足しました。


ありがとうございました!」

Eさん(40代)英語:ビジネスで話せる 治療期間:3週間 受けたサポート:フルサポート

「2度目のパンチャカルマ滞在でしたが、治療内容よりも言葉に不安があり、今回フルサポートをお願いしました。

前回2017年の頃より病院内の施設がはるかに良くなっており驚く事も多かった分、新しいシステムに戸惑う事もあり、そんな時にフルサポートのサービスでいつでもLINEで相談にのっていただけることが心強くありがたかったです。

基本的に若いドクター達はスマホを駆使して翻訳アプリなどで対応してくれますが、日本人ならではの細かいニュアンスは伝わりにくいです。

せっかくのBSDTでのパンチャカルマなので、滞在も心地よく、かつ、治療効果も最大に発揮できるように、言葉の不安要素をなくした事が私にはとても良かったように思います。

細やかなサポートをありがとうございました!

おかげさまで今までで一番心に残る滞在となりました。また利用させていただきたいです。」

Aさん(40代)英語:片言で話せる 治療期間:3週間 受けたサポート:フルサポート

「私が今回サポートプログラムを利用するきっかけになったのは、奇妙なことにBSDT宛の私の問い合わせメールがなぜかリジェクトされてしまうという謎のテクニカルな事態が発生したからでした。

ネットで解決方法を調べても、どうやらBSDTの使っているシステム側の問題と分かり、困っていたところこのサポートを人づてに知りお願いすることにしました。

インドは以前ツアーで訪れた事はありますが、本格的なパンチャカルマを受けるのも、インドでの1人旅も初めてでしたので、どこにも寄らず直接家からパンチャカルマセンターに行くだけとはいえ、サポートプログラムがあるのはとても心強かったです。

また、パンチャカルマの受け方や現地で何が必要か等、わからないことを事前に質問できて明確にしておけるのは大変助かりました。パンチャカルマだけに留まらず文化的な事や旅のプランに必要なTipsなども含めて色々教えて頂きました。

ヴェーダビージャムのサポートプログラムは、本格的なパンチャカルマを受けてみたいけど、1人で行くのは心細いという方にピッタリのプログラムだと思います。

また、BSDTのパンチャカルマはいわゆるラグジュアリーなリゾート施設でのものとはちょっと違いますが、現地の方も多く利用する治療院や大学も併設した、きちんとした知識に基づく確かな治療を受けれる場所です。日本人も沢山訪れていますしリピーターが多いのもその効果によるものとうかがえます。」

Tさん(50代)英語:流暢に話せる 治療期間:2週間 受けたサポート:渡航までの部分サポート

インドでのパンチャカルマ治療に専念する

私たちのサポートの大きな目的は、インドのパンチャカルマ病院で治療を受けたい方に対して、言語、文化、生活様式の相違による手続きの煩雑さを減らし、現地で必要な情報をあらかじめ提供することで心配を取り除き、安心して治療に専念して健康になっていただくことにあります。

アーユルヴェーダでの治療は、医師の診断に基づいて個人個人に合わせたオーダーメイド治療となります。おひとりおひとりに最適な治療を最大限に受けていただけるようにサポートさせていただきますので、ご希望の方は下記の問い合わせフォームから必要事項をご記入の上、ご連絡ください。

折り返しこちらから治療を受けるにあたって読んでいただきたい滞在説明書の資料と病院を紹介する動画をお知らせします。

一般的なパンチャカルマ治療に関する問い合わせ