NPO法人ヴェーダビージャム

ピッタとは——火と水のドーシャ

ピッタは、アーユルヴェーダの3つのドーシャ(体質を考えるための分類)のひとつで、『火』と『水』の元素から成るとされます。熱・鋭さ・変換を性質とし、消化の力や決断力、リーダーシップと結びつけて語られてきました。このページでは、ピッタの特徴と、伝統的に勧められてきた過ごし方をご紹介します。

ピッタドーシャのイメージ画像

テジャーは真昼のように動く。直接的で、輝き、見過ごせない存在感。仕立ての良い紺のコートを白いTシャツに羽織る——衣は構築、中はゆとり。火が心地よく燃えるとき、彼女は明晰そのもの。決断は速く、笑いは温かく、判断は公平。火が勢い付いたら、川を思い出す——冷たい水、甘い果物、月の光、そして何かを手放す優しさを。

火は最も古い師ーー明らかにし、煮つめ、温める。しかし近づき過ぎれば、火を扱う手さえ焦がす。

ピッタ体質の特徴

鋭い知性

一息で空気を読む。決めて動く。激しく揺らぐことはない。刃のような記憶。

中肉・筋肉質

温かい肌はすぐに上気する。そばかすやほくろ。自然な輝き。

強い消化力

時間どおりに空腹になる。欠食すると不機嫌に——食は燃料、彼女はそれを知っている。

よく眠る

眠りは適度、しかし深い。色鮮やかで鮮明な夢を見る。

天性のリーダー

組織し、教え、改革する。公平を信じ——そのためなら戦う。

火の縁

乱れるときは、焦り、肌の火照り、あとで後悔する鋭い言葉。

ピッタの基本データ

元素 火 + 水
性質(グナ) 熱・鋭・軽・油・液
気候 暑さと日差しの強い時期
1日のうちの時間帯 10時〜14時・22時〜2時
人生の時期 働き盛りの時期
関わりの深い感覚 視覚

※ アーユルヴェーダの古典で伝えられてきた対応関係です。体質を考えるための伝統的な枠組みであり、医学的な診断ではありません。

ピッタの1日の過ごし方(ディナチャリヤー)

時間帯 テーマ 過ごし方
湯冷し、甘い果物 ココナッツウォーター。洋梨、ぶどう、メロン。朝食を抜いて空腹になるとイラつきがち、と伝えられます。
青菜、ギー、白米 苦・甘・渋の味を。コリアンダー、冬瓜、炊き立てのご飯。辛いものは控えめに。
画面ではなく月明かり 涼しい空気の中を歩く。薔薇や白檀の香りをこめかみに。一日をそっと下ろす。
涼しいシーツ、軽い掛け布団 火の時間がふたたび高まる前に、22時までに床へ。長く、緩やかに呼吸する。

※ ディナチャリヤーは、アーユルヴェーダで伝えられてきた1日の過ごし方の知恵です。ご自身の生活に合う範囲で取り入れてみてください。

ピッタを鎮める食べ物と過ごし方——取り入れたいもの・控えめにしたいもの

ピッタ体質の食べ方と過ごし方は、「涼やか・甘み・静けさ」が基本の向きです。ピッタを鎮める食べ物と、乱しやすいものを、古典で語られてきた選び方としてまとめました。

鎮めるもの

  • ギー——最良のオイル。温かい料理にひとさじ。
  • 牛乳・ココナッツ——涼やかで甘みのあるもの。熱に傾いた日に選ばれてきた。
  • 冬瓜やスイカ——水分を含む夏野菜。体にこもった熱と相性がよいとされる。
  • 甘い果物——熟した果実の自然な甘み。ピッタが好む味のひとつ。
  • コリアンダー・ベチバー——涼を運ぶ。コリアンダーシードの水出しを日中ちょこちょこ飲む。
  • 良い香り——競争から離れた余白に香りをプラス。薔薇や白檀など。ピッタがいちばん落ち着く過ごし方。

乱すもの

  • 辛いもの——熱と鋭さを足す方向に働くとされてピッタを余計に増やしてしまう。
  • 酸味・塩味の強いもの——ピッタの性質を強めやすい味。
  • アルコール——火に油を注ぐ方向のもの。
  • 欠食——空腹はピッタを高ぶらせ苛立たせる。何か甘味のものを口に入れるだけでも違う。
  • 真昼の直射日光・締切続き——外からも内からも熱を足す状況。特に真夏はサングラスで目を守ること。

注:ドーシャは病気の診断ではなく、自分の傾向を知るための伝統的な考え方です。

よくある質問

Q. ピッタとはどんな体質?

ピッタは、火と水の元素から成るとされるドーシャです。熱・鋭さ・変換を性質とし、食欲や知性・行動力と結びつけて語られてきました。中肉中背で暑がり、集中力が高い傾向があると古典では言われます。

涼やかで、甘みがあり、水分を含むものが基本の向きです。ギー、牛乳、ココナッツ、冬瓜などの瓜類、コリアンダーやベチバーが、熱に傾いた日に勧められてきた選び方です。

辛いもの、酸っぱいもの、塩辛いもの、揚げ物、アルコール、そして欠食は、ピッタの性質を強める方向に働くとされます。真昼の直射日光や、締切に追われ続ける状態も同じです。

残暑や真昼(10〜14時)、締切や競争が続くとき、空腹のときに高まりやすいと考えられてきました。暑がって汗ばむ、のどが渇く、イライラして批判的になる——こうしたサインは、自分の傾きを知る目安です。

朝は涼やかに穏やかに、昼はいちばん火が高まる時間なので油と辛さは控えめに、夜は涼しく静かな環境で。真昼の直射を避け、余白に良い香りを纏うのが、ピッタと相性の良い過ごし方です。

自分の体質をセルフチェックする

このセルフチェックは、アーユルヴェーダの3つの質(ドーシャ)のうち、どんな特徴を持っているか気づくためのものです。 体質を確定する診断ではありません。気軽に、自分に当てはまるものを思い浮かべながらチェックしてみてください。

ピッタ(火+水)

  1. 物事を素早く判断し、決めて動くのが得意
  2. 空腹だと不機嫌になりやすい
  3. 人をまとめる・教える・改善するのが好き
  4. 整った顔立ちをしている
  5. 公平さを重んじ、負けず嫌いの面がある
  6. 中肉中背・筋肉質で、肌が上気しやすい(赤くなりやすい)
  7. 若白髪になりやすい
  8. 眠りは適度で深く、現実的な夢を見る
  9. 暑さや強い日差しが苦手
  10. 乱れると、焦り・苛立ち・きつい言葉が出やすい

いくつ当てはまりましたか?他のドーシャでも同じようにセルフチェックしてみて、数の多いものが自分の体質に近いと考えられます。自分で判断がつきにくい時は信頼のおけるセラピストさんの意見を聞いてみるのもお勧めです。

アーユルヴェーダでは、人の心や身体の傾きを『ドーシャ』という3つの質で考えます。自分がどのタイプに近いかを知ると、食べ方や過ごし方の”自分に合う選び方”が見えてきます。あなたはどのタイプ?

心のあり方を知る——3つのグナ 

身体にドーシャがあるように、心にも『グナ』という3つの質があると考えられてきました。サットヴァ・ラジャス・タマス——自分の心がどの質に傾きやすいかを知る、もう一つの見方です。

アーユルヴェーダって、難しくない 

「名前は聞いたことがある」くらいの方へ。インドで受け継がれてきた暮らしの知恵を、日本の毎日に使える形で、やさしくお届けします。

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