NPO法人ヴェーダビージャム

ヴァータとは——風と空のドーシャ

ヴァータは、アーユルヴェーダの3つのドーシャ(体質を考えるための分類)のひとつで、『風』と『空』の元素から成るとされます。動き・軽さ・乾きを性質とし、思考の速さや創造性と結びつけて語られてきました。このページでは、ヴァータの特徴と、伝統的に勧められてきた過ごし方をご紹介します。

流れゆく人、マイトリー

ヴァータ体質のイメージ画像

マイトリーは天候のように動く。思考は軽やかで、足取りは軽く、決して落ち着かない内なる風に運ばれている。黒麻のスーツを愛し——彼女自身にはない構築を与え、浮かぶ心を地に返してくれる装い。風が優しい日には、彼女はインスピレーションそのもの。風が乱れたら、温もりと油と静けさへ、そっと帰ってくることを思い出す。

 

「風は道に許しを求めない——しかし風さえも、夕暮れには温かいものの陰で息をつく」

ヴァータ体質の特徴

思考の速さ

学びが早く、遠い分野を結びつける。そして同じ速さで手放してしまう

不安定な食欲

食べるのを忘れ、次の瞬間にはめるまに。消化は天候次第。

創造の鼓動

書き、描き、企てる。始まりは多く、終わりは少ない。

細身

軽い骨、乾いた肌、目立つ関節。夏でも手が冷たい。

浅い眠り

飛ぶ夢、落ちる夢。家中で一番に目を覚ます。

不安の縁

乱れるときは、心配、落ち着きのなさ、紙のような虚しさ。

ヴァータの基本データ

元素 風 + 空
性質(グナ) 乾・軽・冷・粗・微・動
気候 乾いて風の強い時期、冷たい雨の時期
1日のうちの時間帯 2時〜6時・14時〜18時
人生の時期 老年期
関わりの深い感覚 触覚・聴覚

※ アーユルヴェーダの古典で伝えられてきた対応関係です。体質を考えるための伝統的な枠組みであり、医学的な診断ではありません。

ヴァータの1日の過ごし方(ディナチャリヤー)

時間帯 テーマ 過ごし方
温かい油、温かい湯 ゴマ油でのアビヤンガ(オイルケア)。生姜茶。
温かく調理されたもの 温めて、油をまとい、大地に根を下ろすもの。生や冷たいものより、甘・酸・塩の味を。
静かな宵 九時には明かりを落とす。足に油。同じ寝床、同じ時刻、同じ呼吸。
重い毛布 重さも、静けさも、味方になる。なによりも温かさを。

※ ディナチャリヤーは、アーユルヴェーダで伝えられてきた1日の過ごし方の知恵です。ご自身の生活に合う範囲で取り入れてみてください。

ヴァータを鎮める食べ物と過ごし方——取り入れたいもの・控えめにしたいもの

ヴァータ体質の食べ方と過ごし方は、「温かく・油があり・規則正しい」が基本の向きです。ヴァータを鎮める食べ物と、乱しやすいものを、古典で語られてきた選び方としてまとめました。

鎮めるもの

  • ごま油——温めて肌になじませる。乾きや冷たさに傾いた日に選ばれてきた油。
  • ギー——最良のオイル。温かい料理や白湯やホットミルクにひとさじ、古典で日常的に用いられてきた。
  • 生姜——すりおろして白湯や料理へ。温かさをまとわせる、身近な台所の一品。
  • ホットミルク——夜、温めてゆっくり。重さと温かさで一日を閉じる。
  • 静かな散歩——動きすぎない、ゆっくりの歩み。地に足をつける時間。
  • 規則正しさ——同じ時刻に食べ、寝て、起きる。ヴァータがいちばん喜ぶのはリズム。

乱すもの

  • 生食——生野菜など冷たく乾いたもの。ヴァータの性質を強める方向に働くとされる。
  • 冷たい風——冷えと乾きを運ぶ。特に耳を覆うのが古典の知恵。
  • 夜更かし——動きの時間を延ばし、静けさを削る。
  • 過度の移動——乗り物・出張・予定詰め。動きが動きを呼ぶ。
  • 欠食——食べ忘れ、抜き。ヴァータの不規則さがそのまま出る。
  • カフェイン——軽く速く駆り立てるもの。すでに動いている心には多すぎることも。

注:ドーシャは病気の診断ではなく、自分の傾向を知るための伝統的な考え方です。

よくある質問

Q. ヴァータとはどんな体質?

ヴァータは、風と空の元素から成るとされるドーシャです。動き・軽さ・乾きを性質とし、思考の速さや創造性と結びつけて語られてきました。細身で寒がり、眠りが浅い傾向があると古典では言われます。

温かく、油をまとい、規則正しく食べるのが基本の向きです。ごま油、ギー、生姜、ホットミルクなどが、冷えや乾きに傾いた日に勧められてきた選び方です。

生食や冷たいもの、欠食、夜更かし、過度の移動、カフェインは、ヴァータの性質を強める方向に働くとされます。温かさとリズムを意識するのがコツです。

移動や予定が続くとき、忙しいとき、乾いて風の強い季節、夕方(14〜18時)に高まりやすいと考えられてきました。眠りが浅い、手足が冷たい、そわそわして落ち着かない——こうしたサインは、自分の傾きを知る目安です。

朝は温かい油と湯(ごま油のアビヤンガ、生姜茶)、昼は温かく調理したもの、夜は九時に明かりを落として足に油を。同じ時刻に食べ・寝・起きるリズムが、ヴァータと相性の良い過ごし方です。

自分の体質をセルフチェックする

このセルフチェックは、アーユルヴェーダの3つの質(ドーシャ)のうち、どんな特徴を持っているか気づくためのものです。 体質を確定する診断ではありません。気軽に、自分に当てはまるものを思い浮かべながらチェックしてみてください。

ヴァータ(風+空)

  1. 想像力豊かで発想力がある
  2. 学ぶのは早いが、忘れるのも早い
  3. 社交的で誰とでもすぐ仲良くなれる
  4. アイデアは多いが、最後までやり切るのが苦手
  5. 食欲にムラがある
  6. 体は細め、肌が乾きやすい
  7. 髪は細く、柔らかい
  8. 眠りが浅く、物音で目が覚めやすい
  9. 寒くて乾いた季節・風の強い日が苦手
  10. 乱れると、不安・落ち着かなさ・そわそわが出やすい

いくつ当てはまりましたか?他のドーシャでも同じようにセルフチェックしてみて、数の多いものが自分の体質に近いと考えられます。自分で判断がつきにくい時は信頼のおけるセラピストさんの意見を聞いてみるのもお勧めです。

アーユルヴェーダでは、人の心や身体の傾きを『ドーシャ』という3つの質で考えます。自分がどのタイプに近いかを知ると、食べ方や過ごし方の”自分に合う選び方”が見えてきます。あなたはどのタイプ?

心のあり方を知る——3つのグナ 

身体にドーシャがあるように、心にも『グナ』という3つの質があると考えられてきました。サットヴァ・ラジャス・タマス——自分の心がどの質に傾きやすいかを知る、もう一つの見方です。

アーユルヴェーダって、難しくない 

「名前は聞いたことがある」くらいの方へ。インドで受け継がれてきた暮らしの知恵を、日本の毎日に使える形で、やさしくお届けします。

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